今回は、闇金からのしつこい取立て電話や迷惑電話を無視したらどうなるのか、解説していきたいと思います。
闇金から一度お金を借りてしまうとその取立ては厳しく、一日に何度も取り立て電話、迷惑電話がかかってきて、電話口で怒鳴られ続けたりするため、精神的にも追い詰められてしまいます。
もう闇金からの電話はとりたくない!電話に出ることさえ恐い!と思ってしまっても不思議ではありません。
もしここで本当に電話を無視したらどうなるでしょうか?
電話に出なかったり、着信拒否をすれば、闇金から逃げられるのでしょうか?
闇金からのしつこい電話攻撃を無視したら?
闇金の取立ては、主に電話で行われます。
おとなしく要求通りに支払っているうちはよいのですが、一旦支払いが遅れたり、払えないとわかると途端に豹変し、しつような取立てや嫌がらせを始めます。
一日に何十回も何百回も電話をかけ、電話口で怒鳴ったり脅したりを繰り返すので、精神的に追い詰められてしまう被害者も多いです。
電話が鳴るだけでビクビクし、二度と電話に出たくないという思いから、居留守を使ってしまったり、着信拒否をしてしまう人も中にはいるのではないでしょうか。
実は、闇金からの電話を無視したり、着信拒否をすることは逆効果であり、大変危険です。
「支払う気がないのだな」と闇金の機嫌を逆なでして、更なる嫌がらせをされる恐れがあるからです。
闇金の逆襲
残念ながら、闇金は本人と連絡がつかないくらいで、あきらめることはありません。
そして本人が一番困ることを考えて対抗してきます。
家族や親せきなど身内を巻き込む
まず第一のターゲットは身内です。身内を巻き込んで嫌がらせをしてきます。
親や配偶者はもちろん、親戚までに電話をして、借金返済の請求をする、本人の居場所を聞く、暴言を吐いて脅すなど、周りから攻めていくのです。
こうすることで、本人が仕方なく連絡を取るように仕向けていきます。
闇金での借金の事実は家族に内緒である人も多く、そのような場合には家族の絆に亀裂が入ってしまう可能性があります。
勤務先を巻き込む
闇金から借金をする時には、たいてい勤務先を聞かれますので、その情報もうまいように利用されてしまいます。
取立ての電話を無視していれば、勤務先にも容赦なく迷惑電話をかけて取立てを行います。
本人とだけ話しをしてすむのならまだよいのですが、取り次いだ人に対しても延々と暴言を吐いたり、話を長引かせて切らせない、また、電話回線がパンクするほどひっきりなしに電話をかけ続けるなど、営業妨害となることをする闇金もいます。
これでは、勤務先としても仕事にならず被害を被ることになり、本人の社内での立場も危ういものとなってしまいます。最悪のケース、退職を余儀なくされる可能性も出てきます。
闇金の恐さは、「お金を払うからやめてほしい」といわざるを得ない状況に追い込むまで、容赦しないことなのです。
闇金は家までやってくることは少ない
闇金の取立ては、家族や勤務先まで及び、その手口は悪質であるとお話ししました。
それでは、実際に自宅までやってきて暴力を振ったり、勤務先に乗り込んでくることもあるのでしょうか?
実は、そこまでする闇金は少ないといわれています。
携帯電話一本で営業している闇金は、所在は不明、名前も偽名、実態は全く不明でつかみどころがありません。
そのような闇金が、わざわざ取立てのために顧客の前に顔を出せば、足がつく可能性があります。
さらに、取立てに行くにはガソリン代、電車代、時間もかかり、そのようなことをしなくても電話一本で嫌がらせはいくらでもできるのですから、全く割があわないという考え方なのです。
無視や着信拒否以外の対応策
それでは、闇金と関わったからには、一生泣き寝入りをして不当な支払いをしていかなければならないのか?逃げ道はないのか?というと、そうではありませんので安心してください。
「絶対に払わない」という強い信念
まず、思い出してほしいことは、「闇金からの借金は返済義務がない」ということです。
闇金による高金利での貸付も、執拗な取立ても法律違反であり、契約自体が無効です。さらに、元本も返済する義務がないという判例もでています。
したがって、「絶対に払わない」という強い信念と毅然とした態度を示すことがきるのであれば、いずれ闇金は諦めるでしょう。
元本以上をすでに返済してあるのであれば、闇金としては新たなターゲットを探す方が簡単に儲けることができるのですから。
しかし、家族や勤務先なども巻き込まれてしまうと、毅然とした態度といってもなかなか難しいものです。
自分のせいで周りがトラブルに巻き込まれてしまうことは、まさに居たたまれないもので、それを放ったまま無視し続けるのはかなり厳しいことではないでしょうか。
そうなると、他になにかしらの対策を打つことが必用になってきます。
警察に相談
まず考えられるのは警察です。
闇金の執拗な取立てに困っているとき、警察に相談したり、被害届をだすことにより、警察から警告電話をかけてもらうことができます。
自分たちが違法行為を行っていることを重々承知している闇金は、警察に逮捕されることを大変恐れていますので、ここで手を引く可能性があります。
逆に、警察が簡単には動かないことも知っているため、一旦は取立てをやめても、しばらく時間をおいてから再開するような闇金もあり、その効果は100%ではありません。
また、警察自体、証拠重視の体質、民事不介入の原則などから、闇金の相談に即対応してくれないケースも多々あるようです。
警察に動いてもらうためには、証拠となる借り入れ内容・金額の証明などから、嫌がらせ電話の記録、内容、録音したものなど、計画的に収集しておくと効果的です。
もし、勤務先への嫌がらせ電話が悪質で、営業妨害のレベルであった場合には、その勤務先が被害届を出すことも可能です。
その際にも、電話の内容や電話のかかってきた時刻、その時間など、証拠となるものをそろえておくと、警察は動きやすいでしょう。
【参考】警察に闇金の相談をすれば解決する?民事不介入で動かない?
弁護士や司法書士に相談
次に考えられることは、弁護士や司法書士に相談することです。
弁護士や司法書士に相談することは非常に効果的です。ほとんどの闇金が弁護士や司法書士の介入とともに、手を引くといわれています。
弁護士や司法書士が介入すると、その顧客からお金を回収することはほぼ不可能であることを知っています。
そのため、これ以上追いかけまわすことは労力の無駄であり、もっと簡単に儲けることができる新規の顧客を探すことに力を入れるのです。
さらに、弁護士や司法書士は警察を動かすことができることもわかっているので、危ない橋を渡ることは避け、この辺りが引き際と悟るわけです。
弁護士や司法書士に依頼すれば、その対応は大変スピーディで、即日に取立てが止まることもあります。緊急性を要する闇金問題には最適な対策といえるでしょう。
ただし、弁護士や司法書士に依頼すると依頼費用がかかります。
一般的には、闇金一社4~5万円が相場で、闇金問題で悩んでいる人にとっては大きな負担となる可能性があります。
ただ、費用の後払いや分割払いに対応している弁護士や司法書士もありますので、手持ちが無くても依頼は可能です。
また、弁護士・司法書士の中には闇金問題を取り扱わない弁護士・司法書士も少なくありませんし、取り扱ってはいるものの闇金対策になれていないという弁護士・認定司法書士も多いです。
闇金はご存知の通り違法集団で、まともな話が通じる相手ではありません。そのため、闇金の性質をよく理解していないまま交渉に臨むと、うまくいかない可能性があります。
闇金問題を適切に処理するためには経験が重要ですので、闇金問題に精通した弁護士・司法書士を探す必要があります。
まとめ
闇金からのしつこい取立てを無視したらどうなるのか?その対策も合わせて解説してきました。
闇金からの取立ての電話を無視したり、着信拒否することは、得策ではありません。
闇金を怒らせることになるからです。
そうなると、自分だけではなく、家族、親戚、勤務先まで巻き込んで嫌がらせをしてきます。
その結果、家族間の信頼関係や絆に亀裂が入る、社内での立場がなくなる、最悪ケースは職を失うということも考えられます。
このような事態を避けるためにも、闇金を怒らせることは大変危険なのです。
自分以外に迷惑がかからないのであれば、徹底して無視することも一案ではありますが、周囲のことを考えると難しいものです。
そうなると、警察、弁護士・司法書士など専門家へ相談することが必要となるでしょう。
警察、弁護士・司法書士は、それぞれメリット、デメリットがあります。自分に合った方法を考えながら、それでも一日も早く相談することをお勧めします。