今回は、闇金問題を消費者生活センターに相談することができるかどうか解説していきます。

闇金問題に悩む人の中には、解決策を見い出せないどころか、相談する場所があることさえ知らずに、一人で思い詰めてしまうケースもあるかと思います。

闇金問題を相談することができる場所はいくつもありますが、その一つに消費者生活センターがあります。

消費者生活センターは、消費生活全般に関する苦情やトラブルなどについて、専門の相談員が公正な立場で相談にのってくれる窓口です。

悪徳商法による契約問題、クーリングオフなどは聞いた事があるのではないでしょうか?

この消費者生活センターでは多重債務に関しても相談を受け付けており、闇金問題も取り扱っています。

消費者センターとその役割

消費者生活センターは、各都道府県によって運営される相談窓口です。

クーリングオフについての相談、悪質商法などによるトラブルの相談、買い物した際に受けた不当な扱いについての対応方法など、消費者として生活上おきる様々な問題解決のサポートをしてくれる機関です。

また、消費者生活センターと似たような名前で、「国民生活センター」という機関があります。

消費生活センターが各都道府県管轄である一方、国民生活センターは、国が運営する独立行政法人です。

その役割はどちらも変わらず、消費者が安全で安心な生活を送るために、消費者問題解決や苦情相談解決のサポートを行っています。また互いに情報の共有を行い、連携して消費者支援を行っています。

闇金問題も対応可能

消費者生活センターでは、「多重債務問題窓口」も設けており、多重債務の解決について相談を受け付けています。

多重債務窓口では、闇金に関する問題も対応可能です。

ただし、消費者生活センターでできることは、今後どうすればよいかというアドバイスに留まります。闇金に関する情報を提供してくれたり、弁護士や司法書士を紹介してもらえることもあります。

しかし、闇金と直接交渉したり、取立てを止めるように連絡をすることはできません。

闇金問題の完全解決のためには、最終的に法的命令を下す権限のある弁護士や司法書士、警察に相談することが必要となるのですが、まず第一歩として、消費者生活センターへ相談してみることも一案です。

消費生活センターによっては、弁護士や司法書士と直接会って相談できる「相談会」というものを開催しているところもあります。

精神的にも経済的にも追い詰められ、右も左もわからない状態で弁護士事務所のドアを叩くことには勇気もいるでしょう。そのような時、消費者生活センターは大変心強い味方となります。

消費者ホットライン「188」

消費者生活センターでは、誰もがアクセスしやすい相談窓口として、「消費者ホットライン」を設けています。

消費者ホットラインは、「188」をダイヤルするだけで、都道府県等の消費生活センターにつながる、簡単で便利なホットラインです。

また、土日祝日など都道府県等の消費生活センターが開所していない時、電話が混んでいて繋がらない時などには、国民生活センターへつながったり、電話番号が案内されるなどのバックアップ体制が充実しています。

消費者生活センターのメリット・デメリット

消費者生活センターでは、闇金の相談も受け付けていますが、その対応にはメリット・デメリットがあります。

メリット

大きなメリットは、何といっても「気軽に無料で相談することができる」ことでしょう。

一般の人にとって、弁護士や司法書士事務所というものは、まだまだ敷居が高い存在です。相談したいと思ってはいてもなかなかその一歩を踏み出しにくいことは否めません。

その点、消費者センターであればホットラインもありますし、初めの一歩として相談しやすいのではないでしょうか。

消費者センターへ相談することにより、「弁護士に依頼しなければならない」と決断するきっかけとなるかもしれません。

また、各都道府県内にいくつかセンターが設けられているため、電話だけでなく直接出向いて相談することができます。

相談員の顔を見ながら話しをすることができるので、意思も伝えやすく気持ち的にも安心です。

デメリット

デメリットは、「あくまでも相談やアドバイスに留まる」ということです。

消費者生活センターは、闇金と直接交渉して取立てを止めるということはできません。つまり、消費者生活センターに相談することが、即闇金問題の直接解決につながるというわけではないのです。

また、センターによっては弁護士や司法書士と直接会って相談することができる「相談会」もありますが、通常その日程は決められており、その日を待って出向くということになります。そのため、今日すぐに相談したいということはできません。

このように、消費者生活センターへ相談してから実際に闇金問題の解決が完了するまでには、かなりの時間がかかってしまうことが予想されます。

まとめ

消費者生活センターにて、闇金問題を相談することができるということがお分かりになったかと思います。

消費者生活センターに相談したからといって、即闇金問題の解決につながるわけではなく、あくまでも今後どうしたらよいか、闇金対策に関するアドバイスなどに留まります。

しかし、闇金被害のために精神的にもボロボロになり、どうしたらよいかわらかない状態の時、気軽に無料で相談することができる消費者生活センターは強い味方です。

消費者生活センターは、各都道府県内にいくつか設置されていますので、電話だけでなく直接訪れて相談できることもメリットでしょう。

右も左もわからない状態の時に親切に手を差し伸べてくれる機関が、消費者生活センターです。

なお、当サイトでは、ヤミ金問題を扱っている弁護士や司法書士を地域別にまとめたページも公開していますので参考にしてみてください。

【参考】ヤミ金を扱う弁護士・司法書士の一覧