あの有名な漫画「ミナミの帝王」で知っている人も多い「トイチ」と言う言葉ですが、これの意味は、十日で1割の利息を取るということです。

10万円を借りると、10日ごとに1万円の利息が取られます。現在利息制限法の上限は年2割(20%)までです。

単純に単利で計算すると、1年は365日ありますので、36割5分(365%)も取られるわけです。

10万円を借りると、利息だけで年間36万5千円もの利息を取られる事になります。これは単利での計算ですからが、複利で考えますと、約34倍ですので、10万円借りた場合は年間340万円の利息を取られる計算になります。

これが「トイチ」ですから絶対に手を出してはいけません。現在は、「トサン」「トゴ」といった10日で3割、5割と利息を取るヤミ金業者もいます。

これを年間に直しますと、天文学的な利息になってしまいます。最近は10日単位でなく、週単位の返済を迫る業者も増えておりまして、利息は業者によってまちまちです。

トイチのヤミ金からお金を借りると・・・

例えば、「トイチ」のヤミ金業者から10万円借り入れるとします。

すると業者からは、9万円を渡されるそうです。最初に利息の1割を引かれるためです。

また、業者によっては、借用書作成料や書類代、手数料と色々引かれて、10万円借りたのに結局手元には、3万円しか借りれないという業者まであるそうです。

しかし、手にしたのは3万円ですが、返済する際には10万円になっており、それに伴い利息も増えます。結局は、なんやかんや言って、3万円程度の融資しかしてくれません。

常識的に考えてこのような利息でお金を借りると、返済する事は原理的に不可能です。その日に3万円用意できない人がこれから1週間や10日ごとに利息を払っていけるわけがありません。結局は破綻するのが火を見るより明らかです。

ヤミ金は破綻するのを知っていて貸す

ヤミ金業者も利用者が破綻する事を知っていて貸しているのです。

しかし、よく考えてみると「トゴ」などは、1回利息の返済ができれば、業者に損はありません。

「トイチ」に関しても9回利息を返済させる事ができれば、ヤミ金業者は元金を減らすことなく回収ができます。

一方、借り手側は9回頑張って利息を払っても、元金が全く減りません。よって、利息だけをこずっと支払っていく事になります。

また、普通の仕事をしていれば給料日は月に1回なので、「トイチ」の場合は、給料日後に返済と言う事は1回しかありません。

他の2回の返済をするためには、さらに他から借金をするか、犯罪などに手を出すしか手がありません。

最近のヤミ金の中には「強盗して金を返せ」などむちゃな要求をする業者も多々あります。

そういった状態に陥らないためにも、闇金業者から借金するのは絶対にやめましょう。

もし、ヤミ金業者に借金してしまった場合は、一刻も早く専門家に相談を行いましょう。

当サイトでは、ヤミ金問題を扱っている弁護士や司法書士を地域別にまとめたページも公開していますので参考にしてみてください。

ヤミ金を扱う弁護士・司法書士の一覧