闇金問題で追い詰められてしまったとき、弁護士や司法書士に相談することが最良の解決策です。

しかし、なんといっても相手は闇金。

「弁護士に相談したことを逆恨みされて、今まで以上に嫌がらせや報復を受けそうで怖い」

このような不安が付きまとい、すでに解決したものの毎日不安な日々を過ごしていたり、なかなか相談に踏み切れない人も多いかと思います。

しかし、弁護士や司法書士が介入した場合、ほとんどの闇金は「引き際」と悟り手を引きます。

その後の報復的な嫌がらせも、ほとんどないといってよいでしょう。

今回は、闇金問題を弁護士や司法書士に相談して解決した後、嫌がらせや報復を受けるのか?について解説していきます。

闇金側の考え方

以前は、闇金というとほとんどが暴力団関係であり、その営業方法、取立て方法も大変暴力的でありました。

実際に自宅まで押しかけドアをドンドンとたたく、張り紙をする、債務者本人にも実際に暴力をふるうなど、考えただけでも恐ろしいものです。

しかし、最近の闇金は暴力団とつながっていることは少なく、オレオレ詐欺のような詐欺集団が主だそうです。

この種の闇金の考え方は、ある意味スマート、そして大変ずる賢い存在です。

①コストはかけずに効率よく

現在の闇金集団の取立ては、電話攻撃が主流です。

実際に自宅まで押しかけるということは、あまりありません。

なぜでしょうか?

それは、コストがかかるからです。

顧客の自宅を探しそこまで出向くには、ガソリン代や電車代、そして人件費もかかります。

闇金自体は暴力団ではなくても、取立てを他に依頼する場合もあり、そのためにはかなりの人件費がかかるようです。

顧客一人からの回収金としては数万円の少額であることが多いですので、たかが数万円のために、そこまでするのは効率が悪いと考えているのです。

②危ない橋はわたらない

闇金は、危ない橋はわたりません。

自分たちのリスクとなることは極力避けようというスマートさがあります。

居場所を特定できないようにし、人前に顔は出さない。そして、足がつきそうになる前に確実に手を打ちます。

言い方を変えると、「危ない」と感じると即、姿を消す引き際を知っています。

取立ての主流が電話攻撃であることも、直接人と会うこと自体が大きなリスクとなることを知っているからです。

例えば、脅迫している状況を写真でとられたり、警察を呼ばれたり、尾行されて居場所を突き止められたりというリスクを、しっかり考えているのです。

③証拠を残さない

スマートでずる賢い闇金は、証拠を残しません。実店舗はもたず、携帯電話一本で営業しています。

その携帯電話や取引銀行口座は他人名義や架空名義。いざとなれば、現金化して即逃げることもできてしまいます。

証拠を残したくないために、ほとんどの場合取立ても電話攻撃としています。

闇金にとっての大きな脅威は弁護士と認定司法書士

闇金が最も恐れていることは何でしょうか?

それは、「営業停止」「逮捕」です。

闇金を「営業停止」に追い込むことができるのは、まさに弁護士と認定司法書士です。

また、弁護士と認定司法書士は、民事不介入を盾になかなか動かない警察を、必要な証拠をそろえて動かす力も持っています。

闇金はそのことを重々承知しているのです。

闇金対応に精通している弁護士や認定司法書士の名前は、闇金仲間で知れ渡っているといいます。その名前を聞いただけで、闇金は「かかわりたくない」と逃げ腰になるようです。

下手にかかわりを続けて、銀行口座を凍結されたり携帯電話を使用停止にされたら、実質営業停止となり、銀行口座の残高も引きだすことができずに、大損をしてしまいます。

この制裁に比べれば、一人の顧客からの回収金などは痛くもかゆくもない金額なのです。

そのため、弁護士や認定司法書士が介入した時点で、「これ以上この顧客を追ってもメリットはない」と判断し、あっさりと手を引いてしまうのです。

そして、その後も自分たちのリスクを考え、接触してこないのが普通です。

一度弁護士や認定司法書士に依頼した人に関われば、それがそのまま自分たちのリスクとなることをわかっているのです。

弁護士や司法書士が介入した人に嫌がらせをしている暇があったら、次のターゲットを相手に取立てを始めるほうが、はるかに効率が良く、お金にもなることを知っているのです。

個人情報は流れてしまっている

闇金の間では、顧客の情報は共有されているといわれています。そのため、一旦闇金問題が解決しても、他の業者から新たな借金の勧誘を受ける可能性があります。

一度闇金から借金をしてしまった人は、「再び戻る可能性が高い」と考えられており、一般の人を勧誘するよりも、勧誘しやすいということがあります。

しかし、どんな勧誘にも絶対に負けてはいけません。

  • 相手にしない
  • きっぱり断る
  • 電話を切る
  • 電話番号を変える

このように、基本的に聞く耳を持たず毅然とした態度で対応することが大切です。

しかし、「断ればまた嫌がらせをされるかも?」という不安もありますよね。

そのような時も、弁護士や司法書士に相談してみましょう。後で述べますが、アフターフォローをしてくれる弁護士や司法書士もいます。

また、闇金と取引をした口座がそのままであると、「押し貸し」といって、勝手にその口座にお金を振り込まれて無理やり「貸し付けた」とされることがあります。

このようなことのないよう、闇金との取引が片付いた時点で口座を解約することをお勧めします。

アフターフォローのある法律事務所もあり

弁護士や司法書士が介入すれば、闇金問題は解決し、その後も嫌がらせを受けることはまずないとお話ししました。

そうはいっても、万が一なんらかの嫌がらせを受けたらどう対応していいのか?という不安はなかなか消えませんよね。

稀に大変しつこい闇金や、暴力団がからんでいる闇金もあり、一旦解決したと思っても時間をおいて接触してくる場合もないとは言えません。

弁護士や司法書士によっては、問題解決後に、本人の自宅や職場、または家族になんらかの報復的嫌がらせがあった場合、どのような対応をすべきかアドバイスしてくれる場合もあります。それが問題解決したはずの同じ闇金であれば、無料対応というところもあります。

一方、一旦問題解決してしまえば、その後のアフターフォローなしという事務所も少なくありません。そもそも、闇金に対応してくれる弁護士や司法書士自体が多くはないという実情があります。

闇金に対する対応は、本当にケースバイケースで事務所の方針によりますので、依頼する前に確認したり、ネット等から情報収集をして、最適な弁護士や司法書士を探すとよいでしょう。

【参考】ヤミ金を扱う弁護士・司法書士の一覧

まとめ

闇金問題に悩まされていても、弁護士や司法書士に相談すれば、ほとんどの場合あっさりと解決してしまいます。

そして、その後に嫌がらせを受ける可能性は大変低いです。

闇金は、どうしたら自分たちにリスクが及ぶか重々承知しています。そのため、危ない橋は渡ません。

自分たちを営業停止や逮捕に追い込むことができる弁護士や司法書士とは、極力関わりたくないと考えています。

しかも、弁護士や認定司法書士を依頼した人に嫌がらせを続けるよりも、新しいターゲットを見つけて取立てを行う方が、はるかに効率よくお金を稼ぐことができるのですから、わざわざ利益の出ない危ない橋を渡るようなことはしないのです。

そうはいっても相手は闇金ですから、中には問題解決から時間をおいて接触してくるケースもあります。

特に、新たな借入の勧誘電話という形が多く、個人情報が出回っているため他の闇金から勧誘がくることもあります。

闇金取引に使った口座がそのままであると、勝手にお金を振り込まれて貸し付ける「押し貸し」の被害に遭う可能性もあります。

このようなケースに備えて、アフターフォローに対応している弁護士や司法書士に依頼すると安心です。

闇金問題を取り扱う弁護士や司法書士の数は多くはなく、その中でもアフターフォローに対応してくれるところは少ないです。

しかし、アフターフォローがあれば、解決後にトラブルが起きても安心ですし、同じ闇金なら無料で対応してくれる場合もあります。

なお、当サイトでは、ヤミ金問題を扱っている弁護士や司法書士を地域別にまとめたページも公開していますので参考にしてみてください。

【参考】ヤミ金を扱う弁護士・司法書士の一覧